最近、カウンセリングや組織内の相談で、「協調できずにチームの中に入れない」という内容を聞く機会が圧倒的に増えた。
昔は、中途入職者にその相談や愚痴が多かったことをおぼえているけれど、今は新卒の方々が圧倒的に増えている。
根本的なところに、仲間に入れないことは怖いという、子供のころの日常にあると痛感している。
その大きな要因として、いじめが典型的な例ではないだろうか。
今のいじめは携帯やメールなどのIT機器を使って情報通信するので、昔と違って陰湿で、表に出ることが少ない。
誰かが、誰かの気に障ったことを言ったとすると、一週間以内に孤立してい、そのことに対して、子供のやり方かもしれないが、何らかの陰湿な制裁を加えられる。
だからこそ、10代後半・20代前半の人たちは、
そういった連帯感を持てない人間は、「空気を読めない社会のはみ出し者で、ダメな人間」だという暗黙の考えに縛られてしまい、その子たちが新入職員として入社した場合、一番に「仲間には入れないとダメな自分」「思ったことを口に出してはいけない」と勘違いしているのではないだろうか。
私は、トレーニングを行うとき、その世代の方々のバイアス撤去を実施したときの終わりに、「自分の伝え方を工夫すれば、自分が考えたことや思ったことを言ってもいいんですね!?」というセリフと、同意を求め、やっていいんだよと言ってもらえることで、私に許可を得て、自分に許可を下す言動が心に深く残る。
手段や方法や、何かしらのルールを前提にすることは必要だけれど、感じたことや思ったことを言っていけないことはない。
誰かの許可をもらわなければ、自分が思い込んでいたルールにいつまでも縛られて、羽ばたけないので巣立てない今の世代の子。
何をしたいのかわかっていたけど、理想と現実のはざまで立ち直れない。その要因に、「組織の中に入れず、一人で抱え込む」という事がある。
何だか、そう分析すると、私に何ができるだろうかと、私が出来る事を全力で何かしらの手を差し伸べたくなる。
ツイッターのアカウントは@kamatachiho