祖母が生きていたころ、おはぎやお団子を良く作ってくれた
おはぎは、米粒の形が残り、甘さの中に塩味がある。
そのおはぎの味が大好きで、お腹いっぱいに食べても、まだ食べたくなる素朴さがあった。
団子にしてもそうで、緑の絵柄が書いてある団子の粉じゃないとおいしくないんだと、袋に入れるときに教えてくれた。
祖母も早くに亡くなりその味を忘れていたが、鎌田の家に嫁いだ時、鎌田の祖母が作ってくれたおはぎやお団子は、同じ味がして懐かしく、自分も作りかたを習ったし、子供と一緒にみんなで作ったこともある。
今はどうかというと、あの素朴な素材のもつ味が活きたものを求めるけれど、自分で作るには面倒くさい。
市販のおはぎは日持ちがするように作られているせいか、何かしら独特のにおいがついていて臭くてまずい。
でも、お団子は簡単に作れるので作るのだが、妙に味が違う。
何が違うかというと、素材が違うのでしかない。
市販乾燥したこしあんや缶詰はとっても便利。
でも、小豆から作り、砂糖を入れて塩味をつける過程がある、自分好みのあの小豆の香りがする味にはほど遠い。
今は、便利なものに囲まれてしまうと、本物の味を知らない世代ばかりになってしまっているのかもしれない。
ちゃんとした食材を食べていると、上手いか不味いかわかるのだから、完熟していない食材のまずさや産地の偽装も加工されていなければ、わかるものだって多くなる。
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