ごきげんよう
変化の多い時代を生きるあなたの未来創造アドバイザーの鎌田です
コオロギの音色が、秋の風を運んできている今日この頃ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
まだまだ、残暑が厳しいですね。
さて、私はお盆に祖父母の墓参りを兼ねて、伯母・伯父の家に遊びに行きました。
場所は熊本県の荒尾市です。
「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が世界遺産に登録されることが決定した三池炭鉱がある大牟田市のお隣さんでもあります。
荒尾市といえば、隣接する福岡県大牟田市に三井三池炭鉱を保有し運営していた三井鉱山が親会社でなくなったことで2007年まで「三井グリーンランド」の名称で親しまれてきた九州最大級の遊園地「グリーンランド」が有名なところ。
親戚の家は、どの家もグリーンランドまで車で5分。
子どもの頃は、グリーンランドによく遊びに行き、夜は花火が上がるのを眺めにいったものです。
さて、話を元に戻しますが、
三池炭鉱では、亡くなった祖父や伯父など働いていて、今回の世界遺産登録に関しては、事故や災害の事を良く聞かされていた私としては、過去の出来事や歴史を風化させないためには大切なことだよなぁと感じていました。
ですが、心配材料もあります。
それは以前、糸島市志摩の芥屋ゴルフ場でタイガーウッズがくるというゴルフオーガスタで出し物を検討する市民団体の会議に参加することがありました。
糸島市志摩といえば、海がきれいで、美味しいお魚やとれたての野菜が魅力的なところです。
しかし、参加された地元の市民団体の方は、自分たちが頻繁に食べないようなものを候補にあげ始めました。
私は、疑問に思い、「漁師のまかない飯」や「魚の味噌汁」は?と聞いたところ、まかない飯や魚の味噌汁は売れない魚で作っているし、野菜も自分たちがよく食べているので、そんなもの出しても売れないし、面白くないと言われました。
よくある話ですが、自分たちが住んでいる当たり前の魅力は、自分が違う所に住んでみて初めて分かるものなので、荒尾市や大牟田市もこれと同じ現象が起こる可能性は高いと思っています。
荒尾市も大牟田市も産業が弱体化している状態でしたので、この世界遺産登録で息を吹き返して、活気を取り戻して欲しいなとしみじみ思いますが、活気をと取り戻したのは良いけれど、目新しいものといって東京や福岡の真似っ子のような、日本全国どこに行っても同じ味ばかりのチェーン店ばかりにならないように、自分たちの当たり前である地域の特色はずっと残し続け、荒尾市や大牟田市じゃないと手に入らない商品を売ってほしいと心から願うばかり。
・・・そう言うのも、福岡生まれの私が、東京で数ヶ月過ごして落胆したことは、東京の真似を福岡がしているので、福岡にあるものばかりで、東京にいる気がしなかった記憶があるからなんですね(苦笑)
フランチャイズやチェーン店、お土産物はどこかのメーカーの複製であるOEM商品ばかりが並ぶようになって、その地域の特色を根底から踏みにじり、潰してしまいかねません、そうなると国内旅行の楽しさは半減してしまい、旅行の面白味がうせてしまいます。
写真は、荒尾市の有明海でとれる今が旬のマジャクと雨上がりの湾岸道路の風景です。
マジャクはヤドカリの仲間で、シャコと形が若干似ていますが、シャコと違って殻はとても柔らかくて、ゆでてバリバリと食べられるカニのような風味を持っています。
漁業権を持っている伯父と息子で筆とバケツを持って、採りに行っていましたが、
今回は、久しぶりに魚屋さんで生きたマジャクをみかけたので、伯母におねだりして食べました。(笑)
地域の特色が失われつつあるこのご時世、
京都のように、地域の特色を、住んでいる人たちが誇りを持って、根強く残すという気持ちがあるからこそ、残せるものが沢山あるのだと思います。
ゆでたマジャク

雨上がりの湾岸道路からの風景