勢いでモデルになった話

 

 

 

福大でファッションショーがある。
それだけなら「へぇ〜」で終わる話なのに、なぜか私が出ることになった。

モデル経験ゼロ。
ウォーキングは通勤と買い物のみ。

なのに、出演決定。
理由は「勢い」…。

それ以外に説明のしようがない。

 

そして今日、ウォーキング練習日。

先生からは「ミラノのパリコレに行く前に指導してまーす」と軽やかなご挨拶。

その瞬間に急にスケールが跳ね上がった。
福岡からミラノへ。

気持ちだけはファッションショーに飛んだ。

 

いざ歩いてみると、ぎこちない。
ぎこちないどころか、完全にロボット。

カクカクと前進する私を見て、
自分自身が「最新型ロボット？」と思った。

 

ポージングが入ると、羞恥心が暴走。

「この角度で止まるの？」
「この表情でキメるの？」

脳内ツッコミが止まらず、笑いがこみ上げる。
笑ってごまかすしかない。

もはや芸…。

 

先生は「今日は優しめですよ」と発言。

きっと本格的なスーパーモデルの練習って、
パンパン手を叩いてリズム取るのかな…。
というのは妄想が沸き上がる。

きっとその日が来ても、いつもの私だと思う。