夏の街角に、ふとした“異変”。
いつもなら「ジリジリジリジリィィ!!」って、音量MAXでアスファルトに夏を叩きつけてくるアブラゼミ。
けれど、今朝出会った子は違ってました。
低いところにとまっていて、鳴き声はというと——
「ジジ…ジ…ジ……」
え、何?
控えめすぎて、もはや“囁き系”セミ。
思わず足を止めて見てしまった。
だって、そこそこ近い距離なのに、耳を澄ませないと聞こえないんだもの。
鳴くタイミングもズレてるし、周りのセミに遠慮してるのか?ってほど静か。
まるで「夏、本気出してないです」って顔してる。
君……調子悪いんか?
それとも、シャイな性格?
むしろ、禅の修行中のセミとかだったらどうしよう。静寂に生きてる説。
私たちもさ、誰かみたいに「リア充ーーー🌞🌴」って全力で夏を謳歌できるわけじゃない日もあるじゃないですか。
「今日のテンションはジリジリじゃなくて、ジジ……ぐらいで」っていう日。
このセミ、もしかして私の代弁者だったんじゃない?
どんなに控えめでも、「ここにいますよ」って鳴いてること自体が、じつはすごいこと。
この小さなジジジジの主張が、ちゃんと誰かに届いてるから。
ありがとう、か細いセミ。
君の“低音量系夏鳴き”、今日はしっかり耳に刻んだよ。
フェイスブック http://www.facebook.com/kamatachiho
友達追加はメッセージを添えてくださると嬉しいです。